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健康コラム 『夏バテにご注意下さい』

 桜前線は全国各地で開花日の記録を塗り替え、かってないスピードで列島を北上しました。地球温暖化の影響は深刻で、今年の夏も長く猛暑・高湿度に悩まされ、体調不良を感じる人が多くなりそうです。


 ところで『夏バテ』の大きな要因が、自律神経の乱れが原因なのはご存知でしょうか。症状は頭痛、めまい、肩こり、疲労感、食欲不振、下痢、便秘、不眠など様々ですが、とくに高齢者は不調がその人の弱い部分に出やすい傾向があります。「体調管理に十分注意して、秋に不安を残さないよう留意して欲しい」と研究者はアドバイスしています。


 自律神経は間脳の視床下部に位置し、身体の動きを活発にする《交感神経》と、睡眠などに関連し「休む神経」と呼ばれる《副交感神経》からなっています。交感神経と副交感神経がバランスを保って、体内の環境を整えているのです。体温の調節にも重要な働きを有し、通常以上の暑さや湿気は、神経の働きを阻害し負荷を与えてしまいます。現代はクーラーなどの快適な住環境が整っています。冷房による外気との寒暖差にも、細心の注意が必要です。空調完備の住生活に慣れた体が外出して高温多湿の外気と接触すると、自律神経のコントロールシステムに乱れを生じてしまうのです。


 自律神経を整えるのには、どうしたら良いいのでしょうか。多くの医学関係者が推奨するのが、規則正しい生活と十分な飲食、睡眠、運動です。食事は暴飲暴食を避けましょう。夏だからといって冷たい食物を取り過ぎないことです。エネルギーを作り出す重要な臓器である胃腸は、冷やされると働きが低下します。食欲不振や下痢の症状が出るようなら、暖かいおかゆや重湯を食し、胃腸の元気を取り戻すことが大切です。冷たい飲み物の取り過ぎは必要以上に体内に水分を溜め、水毒により頭痛、むくみ、胃腸不調を招くことがあり注意が必要です。

散歩、階段の上り下りなど適度な運動は、体力を維持向上させ自律神経を乱すストレスの解消にも役立ちます。自律神経のバランス調整にも、プラス効果があることが分かってきました。


 《栄養》、《適度な運動》とともに、健康生活の3本柱の残りひとつ《休養》は、根幹となる《睡眠》が特に大切です。多少の個人差はありますが、人生の約3分の1は寝て過ごしています。日本人の5人に1人、約2000万人は何らかの、睡眠障害に悩んでいるというデータがあります。夏場は熱帯夜などで、とくに寝苦しい日々が続きます。睡眠時間が十分取れない人には、15~30分程度の昼寝をお奨めします。


 熱中症にも自律神経が大きく関わっています。 2010年(平成25年)には1745人の死者を出し、2022年(6~9月)には1387人が亡くなっています。盛夏に限らず気温28度以上、湿度が60%を超えると危険信号が点滅します。人間は汗が乾く時に熱を奪う『気化熱』を利用して熱を外に逃がし、体温が上がり過ぎないように調節しています。高温多湿の状況では汗が乾かず、気化熱が利用できなくなり、うまく体温を下げることができません。熱中症には、めまいや立ちくらみがある《1度》、頭痛、吐き気が出る《2度》といった段階があり、《3度》では意識障害、けいれんなどが出ます。


 人は睡眠中に約の水分を500㎖失い、朝の排尿で同程度を排出します。起きた時は軽い脱水症状であることを自覚してください。飲食物を取らずそのまま日常生活をスタートさせることは、熱中症を呼び込むことであり、脱水による消化器官への血流減少は、夏バテの諸症状へとつながっています。困るのは「自分だけは大丈夫」という自信です。「牛乳1杯、バナナ1本で良い」と研究者は言います。


 『耐暑性改善飲食品』の特許を有する東洋丹芝園の霊芝は、ギラギラ輝く太陽とともに健康生活を送る皆様を応援します。

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