健康コラム 睡眠は大切です
- 3月12日
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「春眠暁を覚えず 処々啼鳥を聞く‥。」何となく孟浩然の春暁を、口にしたくなる季節が到来しました。日脚が長くなり気温も上昇、寒さに縮こまっていた手足を思いっきり伸ばしたくなります。寒気に緊張していた心身が解き放たれたこれからが、眠りをむさぼる絶好のタイミングではないでしょうか。でも高齢化が進行している現在の日本では、4~5人に1人が睡眠に悩みを抱えていることが分かってきました。眠りが健全でなければ、生活の質が落ちます。国立精神・神経医療センターなどの研究では、『慢性不眠』と診断された5人に1人がうつ病を発症していると報告しています。
眠りに関する病気は約100種類以上もあり、心身に大きな害を及ぼす危険があります。注意したい睡眠障害は、大きく分けて3種類に分類されます。睡眠に関して患者数が、最も多いのが「不眠症」です。慢性的な不眠は単なる寝不足ではなく、生活習慣病が原因であるケースもあります。症状として入眠障害(就寝後寝入るのに30分~1時間かかる)。中途覚醒(寝たのに起床するまでに何度も目が覚める)。早朝覚醒(予定している時間の2時間以上前に目が覚め、その後は寝付けない)。熟眠障害(睡眠時間は十分なのに、ぐっすり眠れたという感覚が得られない)などです。
対処法として、睡眠時間を気にしない(日中に眠気で困らなければ問題ない)。刺激物を避け、就寝前にリラックスする。眠くなってから布団に入る(就寝時間にこだわらない)。同じ時刻に起きる習慣をつける。目覚めたら日光を取り入れる(体内時計のスイッチを入れる)。規則正しい食事、運動習慣を取り入れる。昼寝は15時前に30分程度で。浅い眠りの時は遅寝早起きを。寝酒は不眠のもとにもなりますので控えましょう。睡眠薬使用は医師の指示で。また、睡眠中の激しいイビキ、呼吸停止、足のびくつき・ムズムズ感、日中の眠気が強いなどの症状は、専門医へ相談したほうが良さそうです。
「過眠症」は仕事中や運転時など昼間に、強い睡魔に襲われます。睡眠時間が十分でも、耐え難いほど眠くなります。この症状をもたらす代表格が、睡眠時無呼吸症候群です。10秒以上続く呼吸停止が睡眠中に、5回以上あると可能性が高いと疑ってください。大きなイビキをかくのも特徴で、低酸素状態が続くことで高血圧や脳卒中、心疾患、動脈硬化の進行など合併症を引き起こす場合があります。服用薬の副作用が、影響している場合もあります。深酒や喫煙習慣も要因のひとつですが「一番の予防法はダイエットです、気道の閉塞も防げます」研究者はアドバイスしています。
3つ目は「異常行動」です。一番気をつけたい睡眠関連の疾病です。最近増加しているのが夢を見るレム睡眠中に、夢に合わせて体が動いてしまう症状です。喧嘩の夢を見て大声を出したり、暴力を振るったり、壁や家具に突き当たりケガをするケースもあります。以前は寝ぼけで済ましていましたが、夢を覚えている人が多いのも特徴のようです。50代以上の人に多くなります。レム睡眠行動障害をパーキンソン病、認知症の一種であるレビー小体型認知障害の、前期症状とする専門家もいます。海外からはこの症状の患者の、半数以上が認知症になったとする報告も届いています。
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